ASKYYはブランド創設からしばらく、モノクロという狭い世界で作品を追求してきました。
それは例えば現世で主流となっているグラフィックやロゴ、見た目のインパクトなどのデザインでなく、もう少し閉鎖的でストイックでマイノリティーなものです。
ブランディングやマーケティングを差し置いた場合、当然後者の方が創り手に求められるハードルは上がります。
そういった場合、類似ブランドと差別化を図ることは容易ではありません。
例えばパリのファッションウィークに集まってくるそっち系(黒とかいわゆるアルチ)は、括りとして同系列とされる作風でありながらも多様な試みをして個性を出し、それぞれがパリの舞台で勝負をしています。
コロナによってここ数シーズン出展できていませんが、ASKYYも世界を視野に戦っておりますのでその狭くも圧倒的に深い戦場に向けた武器を日々鍛錬し取り組んでいます。
その狭い世界線でアイデンティティを磨き、考え抜いて培ってきた4年間。
今では新たな視点と世界が開けたと感じています。
それはモノクロの中で追求してきたからこそ成ったもの。
21ssのグランジもそうで。
制約の中で鍛えられたものは、いつしか様々な技法やアプローチを身につけ、モノトーン以外の色も増え、逆にモノトーンを引き立てるようなアイテムも増えました。
結局そのような過程がない限り、本質が脆く、ただただ表層的でしかない衣服しか創れなかったと思います。
前置きが大変長くなりましたが、今回発表します作品は、まさにその”賜物”であり、体現しているもの。
ご紹介いたします。
Y DENIM TUNIC
Model:K12
Code:3/7
Season:363
Size:1.2.3
Material:cotton100%
Color:ICE BLUE
LOOKにも公開していなかったシークレットアイテム。
いよいよ、ASKYY定番チュニックから
デニムバージョンをリリースいたします。
冒頭で書いているいわば”モノクロ集中期”にて辿り付き構築したギミックに、さらに新たなアプローチを追加。
おこがましくいえば鬼に金棒。
黒の世界で追求した世界観に光が差し、無限に作品が生まれていく感覚。
なんでしょう、夜しか行動できないドラキュラが昼も行動できるようになった無敵具合というか。
ちがうか
今までもそういった作品はいくつかありますが、今回はその掛け算の数式がバグって、遥かに桁が変わってしまったような完璧な仕上がりです。
様々なアップデートも完了済。
長文となりますが是非ご覧くださいませ。
■前開き
大きく改良した箇所はフロント。
一般的なチュニック=「かぶりで着丈長めのシャツ」が一番に挙げられるかと思います。
しかしながらそういった形の特性上、着用時の面倒さは否めません。
シャツ地タイプやチェック柄タイプをお持ちのお客様もそう感じられた方がいらっしゃったと思います。そんなフィードバックを大切にし具現化。
チュニックという根底を保ちながら、それを解決する方法はないか。
仮に、着やすくする為のジップをつけるだけでは、単に「ジップシャツ」となり「チュニック」という枠組みからは大きく外れ、コンセプトが破綻してしまいます。
前作を継承しつつ、機能性を向上させる。
そう模索した結果、ジップを隠す様に仕込みつつ目立たぬ様にする
というアプローチに至りました。
ぱっと見、ジップがついてるってわからなくないですか?
↓
当然チュニックとはいえジップを開け着用頂いても違和感がないように各部調整済みです。
■素材
今作の特徴である「デニム」。
Y DENIMよりもオンスの軽い生地で、秋冬のインナーとしても適したデニムを選定。
生地から生産、加工まで岡山の職人さんが手がけています。
今までは”GREYSH ICE BLUE”でしたが、今回は”ICE BLUE”。
21SSのY DENIM BOMBERとはまた別物に仕上げ、グレー味を加えず、敢えてインディゴ本来の色味を生かしています。
糸のほつれ部分が白いままなので立体感ありますよね。
これでもカジュアルすぎない見え方に保ってくれている要因は、やはりクリーンな雰囲気の色味や根底にあるASKYYらしいデティールがあってこそなのだと再確認出来ます。
夏のイメージが強いと感じるお客様もいらっしゃるかと思いますが、結局メンズでも定番のデニムシャツ。
そして王道色のインディゴ。
オールシーズン、雑にガンガン使って頂けたら本望です。
■胸ポケット
デニム特有の色落ちを最大限に活かす胸ポケット。
加工前に予め縫い合わせておき、その後ほぐすことで微かな色残りを再現。手間のかかった箇所。
いわゆるヴィンテージデニムでよくみる、これもまた王道な色残りスタイル。
最初の無地タイプより今作の方が最初の作品?って思うくらいこのデザインに合理性をもたらしますよね。
胸元に垂れた紐は、くるっとボタンに巻きつけて縛るとホールド可。
日常に溢れるものを当たり前と思わず、観察。
■首元
ボタンを隠す様に仕込んでいます。
ノーカラーのすっきりしたシャープさとミニマルさを残しつつ、機能面でも追求。
ボタンホールではなく繊細なループで留める仕様。
デニムの激しい加工に耐えることの出来る付属品へ変更済み。
■袖口
腕まくりしやすいスリット仕様。
軽く折り返すことでラフなスタイルや小慣れた空気感を作ることができます。
■シルエット
パターンは基本的に変えていません。BUTTON & STRING TUNICをお持ちのお客様は同じサイズで問題ないかと思います。
チュニック型なのでもともと少し大きめの作り。
細身に着たい というお客様は1サイズ下げて頂いてもよいかもしれません。
ただ今回は素材も変わり加工も加えておりますので念のため採寸表をご確認ください。
縦長のフォルム。
僕(178cm65kg)でsize2を着用しています。
■コーデ
秋冬はモードの緩和剤としてインナーにご利用ください。
黒とデニムシャツのコントラスト、めちゃいいすよね。
合わせてるのは前期のREMOVABLE LEATHER。
近所のT氏がちょうど来てくれた時に羽織ってもらいました。
比較的カジュアルみが強いスタイリング。でもギミックはたっぷり。
インナーはDOCKING SHIRTS / WHT、
パンツはY DENIM / GREYSH ICE BLUE
の私物を着てくれてます。
Y DENIMのグレイッシュとの相性も問題なし。
キャメルとかベージュ系は、この色によく合いますね。
生地もハリがあってしっかりしてるので羽織としても便利で。
秋を想定するならパーカー。
黒パーカーだともっといいかも。
でもまだ9月。
ちょいちょい暑い日がきっと続くと思います。
思いっきり夏なスタイルでデニシャツにハーパン、ビーサンあたりで楽しみたいですね。それでキャンプとか。
グレーのスウェットパンツとかならサーフっぽいノリ。
とまぁ、デニシャツなので基本なんでも合います。
21SSのY DENIM BOMBERはしっかり羽織でしたが、それに比べ薄手でシャツカテゴリなので、スタイリングも幅広く楽しんで頂けるかと思います。
■価格
¥34,000(税抜)。
最初から最後まで岡山産のガチ生産に加え、多くのアプデ箇所。
今作もまた程良き着地点かと思います。コスト面でも頑張りました。
以下販売方法についてです。
■発売日 9/4(土)12:00- 店頭・通販同時発売
■通販配送 9/6(月)以降 即納
ASKYYステッカー同封
送料無料
LOOKで公開していない作品や色物。
今後も豊富に揃えております。
結末が予想できるストーリーほど退屈なものはないですもんね。
黒の中でデティールを追求してきたブランドが作る、デニシャツ。
普通ではない、品の良さやミニマルなドレス感。
是非お試しくださいませ。
土曜12時、よろしくお願いいたします。
ASKYY / Y DENIM TUNIC SHIRTS
https://www.askyy-shop.com/items/50840545
ASKYY TOKYO FLAGSHIP
“VERSE671 [Y DENIM TUNIC SHIRTS]” への1件のフィードバック