映えが支配し、視覚的なインパクトが正義とされているこの時代もいよいよ音を立てて崩れはじめてきました。右を向いても左を向いても目に飛び込んでくるのは中身のない軽薄な虚像ばかりで、AIによってそれがリアルなのかフェイクなのかもわからなくなりました。誰もがアルゴリズムに飼い慣らされて見えない何かに縛られている。そんな狭い世界の何が面白いんでしょう?その軽薄さに気づき、世界が疲れを見せ始めているのは明確です。
ファッションの文脈で言えば、僕も「もっと映える服を作ったほうがいい」という助言を何度も受けたことがあります。shut a f*ckerですよそんなもんは。
歴史あるラグジュアリーブランドのフォントさえもSNSでの視認性のために没個性なサンセリフへと塗り変えられました。もう、それは進化ではなく退化に感じていたわけです。画面越しに数秒で消費されるためだけに作られた服、自分を証明するための道具に成り下がった巨大なブランドロゴ。それらが主役の時代もようやく終わりを迎えようとしています。
デムナの功績は間違いありませんし今もリスペクトしておりますが、巷の行き過ぎたオーバーサイズも結局はスマホの小さな画面でわかりやすさを演出するための要素でしかない という着地になってしまいましたし。フリーサイズ化がここまで世に蔓延したのもECでの購入ハードルを下げるための安易な生存戦略という結果になりました。もちろんASKYYもいちブランドですからこの淘汰の競争に打ち勝たなければいけません。適応する部分もあれば抗う部分もあり、この均衡を保ち生き抜いてきました。でももうそんな世界、飽き飽きしませんか?
そんな時代、ASKYYが終わらせます。
・・などと大それたことは言えませんが、ASKYYは元からガラパゴス的に独自の販促で運営し、いち早く行動に移してきました。直近のECサイトのアップデートや販売方法の変更もまた、その変化を具現化したものです。この水面に投げた小さな小さな波紋が、やがて波となって時代をほんの少しずつ変貌させていくように。新しい潮流が少しでも広がっていけばいいと思います。ASKYYというブランドは常にそんなスタンスで在り続けてきましたよね。
小手先の派手さや一過性のインパクトだけで生き残れるほどこの世界は甘くありませんし、だからといってただ無難なだけのシンプルでベーシックなものが選ばれるわけでもありません。そこに血の通った背景と奥深い物語が宿っていない限り、これから”物の価値”は跡形もなく消え去っていきます。そう、ここからのわずか数年で物の価値観は確実に変わります。作り手の執念や固執、その人の人生さえ垣間見えてしまう服。その証明こそが、唯一無二の価値となる時代。
これまで僕が積み上げてきたことや、時代に自然と逆行する、ある意味”懐疑主義的思想”は決して間違いではなかったと確信がありますし、何より共に歩んで支持し続けてくださったお客様の感性や審美眼もまた、正しかったのだと今この転換点において強く思っています。この時間は絶対に裏切られることはありません。今このブログを見ながら着ていただいているそのASKYYも、クローゼットに詰まったあのASKYYも、全て間違いのない選択です。勝手に時代がそれを証明してくれるはずです。
僕も気付けば年月を重ねましたが、いまだに時代を変えられると本気で思っているわけで。その心は忘れてはいけませんね。
ここからの物語は、そんな皆様とだけ歩んでいきたいです。
ではまた。
※今週は創作に専念したいので新作リリースはありません。(店舗は通常通り営業)
※来週3/20の3連休はかつてない大きなプロジェクトをローンチします。
遠方のお客様も是非予定をあけておいてください。