長文す。
今日は22ssについて。
インスタでLookbookの公開が終了しました。
ご覧いただきありがとうございます。
今回は例年に比べ全体像をわかりやすくしているので、お客様においても春夏のイメージをご自身に投影しやすかったかと思います。
発売直前まで僅かな部分しか公開してこなかった今までのうちにしては、今回のlookは前例にないほどおっぴろげてます。また一つの段階を経ようとしている過程でもありますが、lookはあくまでも目次というかストーリーの「あらすじ」 という立ち位置は変わりません。
来週から始まる各週の「中身」の部分,すなわち本編こそ本質となりますので引き続きお楽しみくださいませ。
(あ、もちろんlookに出ている商品が全てではなく隠れキャラも多めっす)
以前からのブログでお伝えしておりましたように、
22ssのコレクションは「ゆるゆる脱力オーバーサイズ」という時代の偶像に真っ向から立ち向かっていく臨戦体制。
流行に喧嘩ふっかけてるような反骨精神なコレクション。
・・・まぁ、通常運転ですね。
もちろん、ある程度の時代性は咀嚼してるつもりです。
でも、
どこもほんんんんっっっっと一緒じゃないですか最近。
服も。見せ方も。
え、それ、本当にかっこいいの? っていう。
男くささって何だっけっていう問い。
別に一辺倒にオーバーサイズを否定してるわけではなくかっこいいものもたくさんあります。いろんな意味で楽ですしね。でも明らかにおかしいっしょワラっていうのもひどく目立ち、次第に退屈になってきている事実。
それへのアンチ性だったり、漢気だったり、本来もつべきスマートなジェントルさだったり。誰しも心のどこかに在るはず。
個人的主観に他ならないのですが、それって本質を見る視点を持ち合わせていれば自ずと向かうベクトルなのではないかと僕は思うんですね。そんな、眠っているものを奮い起こすような目を覚ますような作品を目指しました。
ロック的反骨要素というものは、特にこういったコロナという閉塞状況の中ですと一層加速していくものと思っています。
例えば音楽のシーンでも、それこそファッションに於けるシーンでも、まだまだ一部のマイノリティかもしれませんがその要素を孕むクリエイションの勢力が如実に強まっていると感じるんですね。(ダイレクトなロック全開 という表現よりは、もう少し抽象化された精神的なロックのことをここでは指します。)時代が脱力に向かえば向かうほどそれに相反する勢力が力を強める。光が強くなれば影が濃くなるように、そこには強い因果関係が存在します。
世界を面白くするのは、
いつの時代も ”じゃない方” だったはず。
「時代性を取り組むこと」だけが優秀なデザイナーの条件だとしたら、中指立てます。
うちもゆるめの作品を昔から出していますが、時代にフィットさせようと無理なバイアスを意図的にかけているのではなく、その作品がそうあるべきだったからという至極自然で偶発的なもの。
本質はプロセスが逆であるべきと思ってるんですね。
冒頭に書いたような思考ではいつまで経っても時代に流される側の方で、時代を創る側にはなれません。そんなのはデザイナーの仕事ではなく、ただのオペレーターです。
目先の売上を優先して流行に媚びてるようなデカい作品だらけでは一向にアパレル業界は前進しません。
うるさくいわれてるSDGsもエコ素材やサスティナがサスティナがーって…もはや一つの売り文句になってしまってる現状がありますが、結局在庫を残さないことこそが一番SDGsじゃないですか?
例えばその素材を使うどうこう以前に、取り組むべきはシステムの見直し自体であってエコですよーっていう斡旋ではない。無論在庫商売なので完全に消化率100を目指すことは難しいと思いますが、無理にその素材を用いてSDGsをうたい必要過多な商材を作っているよりは、その素材を使わずとも、無駄ではない必要とされるものをその分だけ作っている方が圧倒的に健康的ですよね。
うちぐらいはジャンルに囚われず、どこにも属さず、我を貫いて誇示していこうと思います。
それに賛同いただけているお客様方には本当に感謝しかありません。
まぁ小さいブランドが何言ってんのって話ですが、
最初はどこも小さいんで。
地道に成し遂げます。
それこそが、ASKYYがASKYYたる所以。
ということで、長くなりましたが、
別の性質も露わに出していくアグレッシブな春夏期。
秋冬はいつも通り黒ベースに戻りますが、春夏ぐらいほんの少し気分変えていきたいですね。
火曜にweek1の作品を発表致します。
ASKYY TOKYO FLAGSHIP