※今日は超長文です。
前回のブログでアナウンスさせて頂きました通り、
21AW最後の作品を発表します。
6月からのご予約4型、7月からの新作16型の毎週リリースもようやく終わりを迎えます。少し寂しい気もしますが、今期も長いお供ありがとうございました。
そんな約20型を締める有終の美、
それは、
ダウンジャケット。
ダウンを創っていくという工程は、新たな問題と課題があり困難を極めました。
ただでさえここまで独学でやってきている分、ダウンとなるとそのハードルは一気に上がります。
いつも通りの”服”とはまるで勝手が違うなか、多額のコストをかけ失敗し学びながら形にしていきました。このブログではこの1行程度で済ませてしまうという事が酷ですがw、お客様にご理解頂いていれば幸いです。
ダウンの処女作としては大変満足のいく仕上がり。
公開いたします。
2WIN ZIPPER DOWN JACKET
Model:K1
Code:3/7
Season:363
Size:1,2,3
Material:
shell/wool 50%,acryl 50%
padding/down90%,feather10%
Color:BLK
ライダース型のロングダウン。
ASKYYを昔から知って頂いている方は、そのツインジップに見覚えがあるかと思います。
3年前にリリースした、2WIN ZIPPER RIDERSの形をサンプリングし、
ダウンに落とし込みました。
この時代、
ダウンの簡素化、ハイテク化、多機能が進む中、
堂々と我を貫きます。
シンプルでベーシックなもの、軽さや利便性に特化したものは他のブランドさんで死ぬほど溢れていますしね。
その土俵にあがる気は到底なく、ガラパゴス。
ご共感頂ければ嬉しいす。
■形
ダウンというカテゴリを築くにあたり、まずはその形の分類から策定していきました。
ショート丈なのか、ロング丈なのか
フードをつけるのか、つけないのか
ジップはフロントなのか、アシンメトリーなのか。
いくつも所持するアイテムでもないですし、高額なものですし、その選択はいつもよりセンシティブになる部分。一つ一つのメリットとデメリットを考慮しつつダウンに適した答えを紐解きながら論理的に進めます。
考えぬいた先にたどり着いたのは、やはり本質的な部分。
そもそもダウンの最たる意図は「防寒性」にあるはず。
結果は、必然と
ロング丈
フード付き
体を包むようなアシメジップ
に辿り着きます。
以前のツインジップ レザーの雰囲気を保ちながら、考えうるASKYY要素を凝縮。
ダウン特有のカジュアル感は排除し、
無機質なライダース要素にフォーカス。
テックなナイロンシャカシャカ系が溢れる中、
マットなウールの表地とシルバーパーツのコントラスト。
ASKYYだけでなく、様々なスタイルに溶け込みやすくなる可能性を秘めていると感じます。
■ダウンについて
ダウンパックの作成からはじめ、その厚みや中身を何度もテスト。
最終的にはダウン90%,フェザー10%の配合で着地。数%とかでがっつり雰囲気変わるから面白いですし、逆をいえばそれも大変でした。
膨らみがありすぎてもモコモコしすぎますし、薄すぎてもダウンの意味がないですよね。
防寒性と見た目のバランスに細心の注意を払いつつカットソー1枚で十分暖かいものへ。
おそらく最も共感頂ける部分は、このように表面に段差がないことかと思います。
ベイマックスというか、ミシュランのようなあのダウン特有のボンレスハム系ではなく、表はメルトンコートのようにフラットで仕上げ。
これがLOOKでもダウンに見えなかったからくりです。
裏を広げれば、うっすらダウンパックの形が内包されているのがご確認頂けるかと思います。
厚みは真横から見るとこのくらい。
■素材
その表地はウールとアクリルの混紡。
ダウンといえばテカテカが多い中、ASKYYのアイテムに相性のよいマット素材は譲れません。
アクリルを含めているのでハリがありますし強度も強め。
生地の密度が高い分、ダウン特有の羽が出てくる現象もほとんど見られないと思います。
無骨なテクスチャーにシルバーのインダストリアル感。
最高ですね。
■フード
フードはすっぽり頭を包む大きめの設定。
豪雪でも安心。
横から見たときのボリュームやフォルムにもこだわりました。
この部分で全体のバランスがとれている事を実感します。
さらに、細かい部分ですがフード裏も半分くらいまで表地で仕立てています。
■フロントジップ
ツインジップ ライダースの特徴を生かした2本のジップ。
基本的に外側のジップは飾りとしてお考えください。
首元にはスナップボタンを設けているので、上のように開襟しライダースのように着ていただくことも可能ですし、完全防寒の際は首元までジップを閉め、ミニマルにスタイリング頂けます。
■裾部分
ここも強いこだわりで、
スナップボタンで開閉可能。
横から見たときのもっこり感を抑制する為、真横部分にスリットを設けボタンを設置しました。
これにより、見た目の軽さを創出。
ASKYYらしく垂れるコードも存在。
ボタンを外した状態でも、レディースのように裾が開きすぎることはないのでご安心ください。
パンツポケットへのアクセスも少し楽になります。
裾は緩やかな曲線。
このカーブ具合はダウン仕様に幾度も調整した箇所です。
■腕回り
袖口の長めのジップ。
ぼってり見えぬよう、背中や腕部分も立体的なパターンで変化をつけてます。
■各ポケット
機能性が問われるカテゴリな事もあって、ポケットもこだわりを詰めこみました。
・腰ポケット
この時期手袋をして着用される事も増えるかと思いますのでいつもより口の大きさを拡張し、出し入れをしやすく。
・胸ポケット
スマホがジャストで入る袋布の大きさ。
・内ポケット
手ぶらでもお過ごし頂けるように、左右共に内ポケットを完備。
長くご愛用頂けるストレスのない仕様かと思います。
■重量
正直ここが一番の難関でしたね、、
数多くのファスナーに加え、表地がウールベースなだけあって結構ずっしりしています。
まぁこれだけ装飾に拘っていれば仕方ない部分も大きいのですが、、最初のダウンパックのお話にもあるように少しでも軽くなるように調整し努力はしました。
お客様によって感じ方はそれぞれかと思いますが、気にならない方は気にならないかと思います。
最近の巷のダウンが軽さを追い求めすぎてて麻痺している部分ありますけど、、まぁダウンならこんなもんかなとも思います。
デザイン部分の概要はこのへんにして、次はシルエット等について綴っていきます。
■サイズ感
ダウンを着用される際は、厚手のインナーを着用されることってほとんどないかと思います。暑すぎたり嵩張ったり窮屈ですもんね。
カットソー1枚でいけるように という基軸があるのでサイズ感もそれに伴って細身に仕上げました。
ダウンなので、少しでもスッキリ見えるように。
↑僕(178cm65kg)でSIZE3を着用しています。
SIZE2の場合はこうなります。↓
差がわかりにくくてすみません、、正直見た目はそこまで変化がありません。
ダウンなので通販のお客様はサイズ選びが少し怖いかもしれませんが、、厚手のもの、例えば分厚いニットや分厚いパーカーとかを着用されるのであれば1サイズアップしても良いかと思います。
でも、まぁ、インナー薄手ですよねきっと。
■価格
皆様もご存知かと思いますが、ダウンは国内生産ですとバカ高くなります。
ですので今回はmade in china。
今ではハイブランドや国内のトップブランドもダウンの生産は中国がメインになり、それに伴って品質も相当高くなりました。今回はうちも新しい工場さんにご協力して頂き価格を少しでも抑えることに成功。
¥125,000(税抜)となります。
装飾性、暖かさ、かかったコスト等踏まえても10万代後半にいっちゃうんじゃないかと心配していましたが、、なんとか12万代です。
■販売方法
発売日 12/11(土)12:00- 店頭・通販同時発売
通販配送 12/13(月)以降 即納
ASKYYステッカー同封
送料無料
※今回は高額なので、お支払い期日の延長を承ります。
店頭のお客様・・アポイントの際にお申し付けくださいませ。ご試着お取り置きも承ります。
通販のお客様・・銀行振込を選択しお手続きください。お支払い期限がきれた場合でも在庫の枠はそのままに、再度カートを作成しお送りいたします。
いずれも発売から約1.2ヶ月ほど先延ばしできる感覚でお考えくださいませ。キャンセルは不可です。
以上となります。
最後に
■生産数
10着限定です。
しかもお取り扱い頂いているお店様でも展開はなく、直営店のみの作品となります。いつにも増して生産数を少なくしたので抽選販売とかも考えましたが、、正直売れ行きが全然読めないのでw 通常通りの販売とさせて頂きます。
本格的な真冬が到来した今。
これ着て温泉とか初詣とか、、いいですよね
lookのようにレザーグローブつけて闊歩したかったのですが、レザーグローブはプロトタイプ止まりでした。大人の事情で折り合いが合わず、、
来年22AWで必ず量産しますのでご期待ください。
ちなみにダウンに関しては来年も作るか定かではありません。労力やコストがすごかったので泣、、是非手に入れて頂ければ幸いです。
21awのフィナーレにふさわしい渾身の作品。
土曜12時、よろしくお願いいたします。
ASKYY / 2WIN ZIPPER DOWN JACKET
https://www.askyy-shop.com/items/56398718
ASKYY TOKYO FLAGSHIP