おとといのブログで発表しました、「これからの施策」についていくつかお問い合わせを頂きました。少しだけ僕の言葉が足りなかったと感じる部分もありましたので、本日は作品説明の前に少しだけ補足させてください。
今回のPHASE 4への変革に伴う様々な制限に対し、特にECをご利用の遠方のお客様にはどこか突き放されたような不便さを感じさせてしまったかもしれません。しかし、指先ひとつで何でも手に入る便利すぎる時代であることは、皆様も日々実感されていることと思います。そんな中、ASKYYはあえて逆行する決断をしました。
わかりやすく言うなら蛇口を捻れば出てくる水ではなく、わざわざ山まで汲みに行く水。あるいは、自販機の缶コーヒーではなく、豆を挽いて丁寧に淹れる一杯。そういったインスタントでない存在でありたいですし、極論、これからの時代はそうした背景のあるものにしか価値が宿らなくなると考えています。手に入れるまでの手間と時間こそが、単なる商品を作品へと昇華させてくれると信じているからです。
お察しの通り、これは目先の数字を追うための戦略ではなくお客様の手元に残る一着の価値を最大化するための長期的な決断であり、信念の回顧です。もちろん、ただ不便をおかけするばかりではありません。ECという場所を大切にしてくださるお客様へ向けて、例えば限定のプロダクトなど希少価値の高いピースもこれまで以上にご用意していくつもりです。
この舗装されていない道の先にある圧倒的な景色を共有するために、これからもASKYYという予測不能な物語にお付き合いいただければ幸いです。
さて、大変お待たせいたしました。
数日前からお話ししてきた狼煙。
26SS、そしてPHASE 4における先陣はやはり象徴であるKING。
そのシーズンで最も重要であり、個人的にも思い入れが最も強い作品のみに充てる唯一の称号。
時代に抗うPHASE 4。
便利すぎる時代、物に溢れた時代へのアンチテーゼ。


ようやく全貌を公開いたします。

[CROCHET CARDIGAN]
Model:V1
Code:3/7
Season:412
Color:ECRU,BLK
Material:COTTON87%,POLYESTER13%
Size:BASIC,PLUS
Made in Japan
お久しぶりです吉田です。
◾️Texture
26ssはアナログでグランジへの邂逅。
まずはそれに相応しい素材を深掘りし、選定するところから始めました。

ひとえにニット・布帛といえど本当に多種多様であり、糸の太さ、光沢、編み方でも印象が大きく分かれます。肌触りに特化したもの、目地が綺麗なもの、正直そういったものはいくらでもあります。しかし今必要なものは、それを凌駕するような時代性をもつもの。目指すべきは数年後にその人独自の味が宿っている可能性。

ざっくりしたルーズな質感でありながら、光沢を抑えた古着のような枯れた雰囲気。それはこれから流れていくグランジの血流完全に一致します。これしかない。そう思えたマテリアル。
肌にあたる内側は滑らかな編みになっており、配慮がございます。

この圧倒的な陰影を生かすこと。ASKYYのご提案でそれは唯一のものへと変わります。
◾️silhouette
この素材のポテンシャルを極限まで引き出すためにいちからパターンを構築しました。


それをもっとも活かせるのはドルマンスリーブ。
贅沢な生地量からでしか成し得ない独自のフォルム。
ただのルーズシルエットではなく、巷にあるオーバーサイズの概念すらもここには存在しません。
身体の動きにそのワッフルの凹凸が波打ち、陰影が揺らぐ。
それも今回はデザインの一つと言えるでしょう。
ドロップショルダーではなく、身体のラインを自然に馴染ませる設計。直近では24awのDORMAN CARDIGANの”あの”遺伝子を受け継いでおります。

着用者を選ばず、その人だけのラインが出るようなつくり。
インナーにおいても、タイトからオーバーまで、着るものを選びません。

◾️cord
フロントの長いコードと、側面のコード。
身体の動きに合わせ揺らぎを作る。まさしくASKYYの誇り。

スタイルが簡素になる春夏の時期、この重層的なギミックは一つの巨大なアクセサリーへと変貌します。
フロントは結んであるのみ。
側面もボタンにより着脱可能な仕様。


ゆらぎの必要性に応じ、気分で最適解を見つけてみてください。
◾️Neck
カーディガンの温和な要素を覆すフロントの深いVライン。 ニットが持つ特有の柔和さとVが描く鋭利なエッジ。この相反する緩急のコントラストこそが作品としての完成度を決定付けてくれました。
着用時に想定・推奨しているのは開襟の状態。
自然に落ちるVゾーンこそが最も美しく、モードへと昇華させる証。

だらしなく、それでいてリラックスした退廃的な空気を纏う。
その明確な意図をこの深い切り込みへと凝縮しました。
もちろんインナーに制約はございません。ASKYYのノーカラーシャツ、CネックやVネック、、ほとんどのアイテムに相性が良い形。このVラインを通してスタイルの完成へ導きます。
◾️color
ここでお色をご紹介。
“BLACK”


絶対領域の黒。
ただ、これまでのそれとは決定的に違いがございます。 それはここまで深く凹凸のある黒をASKYY史上で用いたことがないから。平面的な黒ではなく圧倒的な立体性を帯びた陰影。 羽織るだけでスタイリングの余白・空白を埋め、物足りなさを一瞬で充足させてくれます。
何か一癖欲しい。
その気持ちを満たしてくれることと思います。
そして───────
ようやくお披露目。
“ECRU”


黒がASKYYの象徴であるならば、
このエクリュは今季掲げる「グランジへの邂逅」を最も露骨に体現する、いわばPHASE 4の象徴。

特筆すべきはテクスチャーを明確に浮かび上がらせる視覚的な作用。
生地の窪みで光と影がより強調され、黒よりも鮮明に浮かびます。



やさしさと落ち着いた雰囲気は黒よりも強いものがありますよね。私たちの着用する黒との対比が新しさと新たな方向を導いてくれます。




捨て色なし。
予算が許すお客様は2色手に入れて頂いて損はないかと思います。



◾️Serial
PHASE 4、”この時”に”これ”を作ったという証明。
今期からは品質ネームの余白に僕が直接手書きでシリアルナンバーを書き込みます。

時に応じて書く内容もきっと変わります。
ロット数の時もあれば、イニシャル、何かの暗号、それはさまざまです。
これは効率やリセールバリューに対する先日の宣戦布告。作品には合理性を追求しますが、違う部分は合理性じゃなくてもいいと思えるようになりました。デザイナーの手跡を残すことで、既製品を世界で一枚の個体へ。数年後、数十年後にこの服を眺めたとき、掠れた手書きの数字がこの服と共に過ごした時間の深さを静かに物語ってくれることを願います。
◾️Size
ドルマンスリーブを採用したことで肩幅や身幅に縛られない自由な設計。
形の特徴としてはボックスっぽさを主としておりますが、着丈をやや短くした今の時代らしいバランス感。


そしてPHASE 4において、これまでのサイズ概念も再構築しました。
従来の1,2,3の「3サイズ展開」やREGULAR / OVERといった「2サイズ展開」の枠組みに加えて、新たに設けたサイズピッチ。
それはBASEとBASE PLUSです。

左:「BASE 」
右:「BASE PLUS」
REGULAR/OVERにも近いものがあるのですが、、いわゆる「OVERではないんだよな」って時に発動します。
プラスは着丈や袖丈といった縦方向への重心を僅かに長く設定しています。 横方向もそれに合わせ微調整を加えています。
高身長の方は迷いなくPLUS、それ以外のお客様は基本的にBASEで十分かと思います。
グランジの気だるさを強調してルーズに振りたい場合は敢えてPLUSを選択するというのもありですのでご自身のスタイルに合わせ、新しい基準をお選びください。
SIZE BASE
裄丈88cm
身幅60cm
着丈67cm
SIZE BASE PLUS
裄丈91cm
身幅62cm
着丈69cm
身幅の数字に惑わされずで大丈夫です。
自然な落ち感が生まれるだけ。
吉田 (178/63)
どちらのお色も SIZE “BASE PLUS” 着用


(ちなみにCOL.BLKの着用写真はフロントのコードを取り外した状態)
◾️care
ご自宅での洗濯も可能です。
ネットに入れ、水流の弱いコースにてお洗いください。
特有の伸縮や経年による変化も完成へのプロセスとしてお楽しみください。

洗濯時はコードを取った方が絡みにくいので良いですね。
◾️price
素材の剪定からパターンの構築。
一切の妥協をせずクリエイションに向き合いました。
¥58,000(税抜)となります。
今後のASKYYは、数年先まで続く作品として迎え入れて頂けたら幸いです。
※なお、少し前よりお支払い方法もBASEのシステム側で順次アップデートが行われております。
例えば、クレジットカードのあと払い(3回分割)や、PayPayでのお支払いもご利用いただけるようになりました。ぜひご活用ください。
◾️release
スケジュールの再確認ですが、
2/28(土)
12:00・・・代官山直営 先行発売開始
20:00・・・EC 発売開始
となります。
店舗にお越しいただけるお客様はメール、または公式LINEのアポイントまでお問い合わせください。
(営業時間外、または営業中でもお客様ご対応によりすぐにご返信ができない場合がございます)
そして、昨日のブログにもございますが今季からオンラインでの販売に関しては期間を設けており、
2/28(土)20:00-3/1(月)23:59の約50時間となります。
期間終了後のご購入に関しては店頭のみとなります。不定期にECへ在庫をリストックする場合もございますが、その時期や有無についてはお約束いたしかねますのであらかじめご了承ください。
まとめますと、直営の販売は明日12時から。そしてオンラインでの発売はあと24時間ですね。
お手持ちの服との相性や新たなSSの自分を想像しながらゆっくり悩んで頂けたら嬉しいです。
今期はリネンやラフな作品が多いため、この作品は全ての軸になってくれます。
バランス感も今までにないASKYYであり、

それでは明日、よろしくお願いいたします。
2/28(土)
12:00・・・代官山直営 先行発売開始
20:00・・・EC 発売開始 (新EC公開も20時です)