VERSE1182 [ASKYY / VARIABLE DOWN -インナーダウンの改革-]


いよいよTHE FOUR KINGSの最後の作品。
そして、これにて25AWのリリースは終わりを迎えます。

長い時間お付き合い頂きありがとうございました。
最後に相応しい作品となりますので是非ご一読ください。


これは、形そのものが意志を持つ“構造体”。

ASKYYが長年積み上げてきた研究と試作の成果を、
ダウンという領域へ落とし込みました。

今まででいうところの「REMOVABLE」や「DETACHABLE」のスペック。
コートやレザーの領域は幾度も試みてきましたが、いよいよその機能美をダウンへと。

今回は可変する機能も持ち合わせた「VARIABLE」という新境地。

そして、”ダウンをレイヤードさせる”という新たな概念の誕生。

ASKYYがただのシンプルなダウンで終わらせるわけはありません。

長文・大作になりますので、大まかな概要から走らせます。

腰に仕込まれたジップによって、着丈を自在に変化。
その変化は単なる機能ではなく、人格の分岐ともいえます。

ダウンともなれば相当な変化をもたらしますよね。

さらに今作は今ほど申し上げた「可変要素」も構築。
クルーネックであるか、Vネックであるか。
内側に仕込まれたスナップボタンによって、着用するアウターへの干渉を無くしました。

そして、お好みに合わせたサイズ感(レギュラーとオーバー)の2サイズを選択いただけるようにしています。

追い討ちは素材。
リモンタ社製ナイロンが放つ繊細な艶と触れた瞬間の軽さ。
空気のように薄く、それでいて確かな存在感。
見た目の密度と、実際の重量の差に、思わず息を呑むはずです。

インナーダウンに欲しい要素「全て」を
今回の作品に詰め込みました。

イメージしやすいようにインナーダウンという言葉を使っておりますが、実際この作品には使うべきではないと思っています。そういった枠なんて、とうに超えてしまっている構造体。

軽さだけでも、暖かさだけでも満たされない───────
今、必要なものはコレだと確信しています。

レイヤードさせるものは、「ダウン」

お持ちのアウターが、きっと生まれ変わるはず。

ミニマル、合理性、退廃性。
ASKYYの3原則を尊重した傑作。

表層的なデザインだけで無く、最高級の素材を用いているところからも本気度を感じて頂ければ幸いです。

改めてまして。

Code : 3/7
Season : 401
Model : U4
Color : BLK
Material :POLYESTER100%(from LIMONTA)
Size : REGULAR,OVER
Made in Japan

ダウンはASKYYでもこれまで3型を制作してきました。

(from 21aw)

(from23aw)

(from24aw)

毎年形にするたび、
これが今まででベストだと思います。

しかし、歩みを止めればそれで終了。
発売した後にはすぐに次の作品にとりかかっていました。

導き出した次なる一歩は、
「既存のアウターをも活かす最強のインナーダウン」を作りあげること。

(from 25aw)


商品についてようやく解説していきます。

ロングとショートの2wayに出来る仕様は歴代ASKYYからの応用。

内側のジップは、表から見て隠れるように設計されており、
もともとロング丈だったとは思わせない配慮がされています。

ロングの時も同様、
ASKYYの製品を見慣れていない方には、
これが取り外しの出来るものとは気づかれないと思います。

お持ちのアウターに合わせ、その日の気分に合わせてご着用ください。
個人的には、この上に羽織るのがショートアウターだったとしても、内側のこのダウンはロングのままでレイヤーさせるスタイリングも好きです。

異素材コンビのアウターに見えますよね。sacaiとかがやってそうな。
わかりますかね?そのニュアンス。

VARIABLEのネーミングの由来となった可変ギミック。

フロントのvゾーンがあくアウターに、
クルーネックのインナーダウンが見えてほしくはありません。
スタイリッシュじゃないです。

それをVにすることで馴染ませる。

逆に、

包むような形のアウターの中に、
vネックのあきのインナーダウンは寒そうですしなんか落ち着かない。

その時はクルーネックのまま。

そういったわがままを内側のスナップボタンによって解決。
ボタンを留めることで、自然とvネックの形に導いてくれます。

次に素材。イタリアのLIMONTA社製の生地を採用。

服好きのお客様は、ご存知の方も多いと思います。
念の為おさらいです。

LIMONTA(リモンタ)社
1893年創業のイタリア北部コモ湖近郊にある世界最高峰のテキスタイルメーカー。

・世界のハイブランドが採用
HERMES、GUCCI、PRADA、MONCLERなど、欧米の名だたるブランドがバッグやアウターの定番素材として使用。

・ 卓越した技術と品質
シルクのように滑らかな手触りと美しい発色が特徴。
ナイロンやポリエステルなどの合成繊維を“高級素材”にまで昇華させる技術で知られている。

・イタリアらしい上品な艶
「軽くて、光りすぎない」「ソフトでしなやか」
LIMONTAの生地は機能性と美しさを両立しており、長年愛される理由になっている。


個人的意見ですが、”ナイロン界のGUIDI”といえばなんとなく伝わるでしょうか。


ここまでギミックを詰め込んだダウン。
他のデザイナーでしたら、「こんなにデザインや機能があるのであれば、素材はそこまでいいものを使わなくても十分価値がある。だから素材はクオリティを少し下げて上代の帳尻を合わせよう」となるのが一般的な気がします。


しかし、それはASKYYの哲学ではありませんね。
価格面で相当厳しい状況になるとは理解していましたが、、もう無心で振り切りました。迷いはなかったというか。

密度も高く、丈夫なのも売りの1つですが、
個人的に好きな部分はこのマットな質感。

だから、ASKYYの作風、質感にもめちゃくちゃ合う。

一般的なインナーダウンは安っぽい光沢系が多い中での、これ。
もう一瞬でわかっちゃいます、質の良さが。

それにリモンタのはテックしすぎていない、退廃性があるんですよね。工業っぽい無機質さというか男っぽい無骨さを兼ね備えています。ぜひお客様には最高級の素材を身に纏って頂きたいです。

内包しているダウンパック。
その厚みや種類も当然デザインのうちに入ります。

それによって仕上がりや印象も全然別物になりますし。

今作は一応インナーダウンとしての位置付けであり、既存のアウターに干渉しないことがいちばんの優先事項。しっかり保温性を保つ厚みまで削ぎ落としました。

こう聞くと寒そうと思われますが、ちゃんとあったかいのでご安心ください。
それは「軽さ」もにも当然恩恵を受けます。

側面は見た目の軽さを与えるラウンドタイプ

さらに、側面も

身体の立体に合わせて作ってあることをご理解いただけます。

これがスッキリ見える秘訣。

袖口もスリットをいれて着用をしやすく、可動域を広めに確保しました。

袖にはミリタリーの要素を。

コードはもちろんレザー。

レギュラーとオーバーの2サイズ展開。

ここで申し訳ないご報告なのですが、今作の入荷が遅れており、まだ「オーバーサイズタイプ」の撮影と商品ページ制作ができていません。

今ご覧いただきました着用画像や物撮りは、すべて「レギュラーサイズ」です。「オーバーサイズ」版が入荷次第すぐにブログに掲載いたします。この詳細はまた後ほど・・

一旦そのままご紹介を進めさせていただきます。

・レギュラー
いわゆる細みのスリムシルエット。普段SIZE1,SIZE2をお選びのお客様、あるいはコート類は全て細身しか着ない というお客様向けのベーシックライン。

吉田(178/62)で結構小さいです。丈も短め。
インナーダウンなので、がっつりはみ出さないようにやや短めで作ってます。

ダウンですし、インナーはそこまで着込まなくてもいいですよね。細身のお客様は確実にこちらをお勧め致します。

・オーバー
まだ撮影できていないオーバーサイズ。
文章だけで申し訳ございませんが、ドロップショルダーのオーバーサイズシルエットで、こちらは普段SIZE3を選ばれるお客様や、コート類もオーバーサイズが多いお客様におすすめ。

お持ちのアウターでお選びいただくのがよさそうです。

例えば、ヘビーユーズしているアウターが細身のものが多いのであれば、レギュラーサイズ。オーバーでゆとりがあるものが多いのであれば、オーバーサイズ。

がよいですかね。

とはいえ大半の皆様がレギュラーをお選びされると思ってます。なぜなら、オーバーサイズのコートにもレギュラーは使えるから。逆パターンですと細身アウター着れないですもんね。

もちろん、上にアウターを羽織らなくてもダウンとして成立する見た目なので、ご心配なく。

LOOKはレギュラーを着用しています。

LOOKでいえば、実はMAIN MOVIEでも登場していました。

インナーはDOCKING HOODIE / BLK
アウターはFRAGMENT RIDERS / BLK

めちゃくちゃ好きな組み合わせ。

¥107,000(税抜)

冒頭でもお伝えしておりますが、概念として、インナーダウンではございません。
そういった枠組みを軽く超えてくるダウンの形をした最強のガジェット。最強のレイヤー道具。

これがあれば、寒かったアウターも着れるようになる。
クローゼット内にそんな革命が起きます。

また、今作も同様に分割払い等、支払いのご相談はお気軽にお問い合わせください。

先ほどご案内いたしましたが、まだ入荷はしておらず、店頭にもご用意がございません。今週末の発売予定に変更はありませんが、お渡しは12/20(土)以降になります。予めご了承ください。

発売日:12/13(土)12:00
商品お渡しと発送:12/20(土)以降

※発売までにオーバーサイズの画像が間に合えば掲載いたします。

納期が遅れており、少しイレギュラーなことになりましたが、その分時間をかけた力作。

寒くて億劫になる冬を、テンションのあがる、出かけたくなる冬に出来れば、これとない幸せです。ご購入を心よりお待ちしております。