Hook 17[9年目を迎えて]

先日の2025年3月1日にてうちの会社が設立8周年を迎え9年目に突入しました

先日から日本を抜け出し、ようやくゆっくり出来てます。

(現地35℃の真夏なのでずっとホテルのプールと部屋)

ブログやインスタでプライベート事を語ることもほとんど無くなりましたが、こういう機会もたまには。気づけば昨年末や新年から毎週ここまでぶっとばしてましたね。

さてここからは9年目が始まります。10周年までいよいよ間近となりました。10年生き残る会社は極めて希少と言われている中で(企業生存率6.3% @帝国データバンク)、ここまで続けて来れたのもお客様のおかげです。100社あったら6社しか生き残れないという過酷な争い。さらにアパレルでカテゴライズすればその数値はさらに降下するでしょう。目を塞ぎたくなるその残酷な数字は過去の会社設立時点でも当然認識しておりましたが、臆することなく今まで奮闘してきました。揺るぎない自信もありましたし経営者たるものそれにビビってるくらいじゃ何も成し得ることが出来ませんからね。応援いただいてるお客様方には改めて御礼申し上げます。

これだけやっていればしばらくお会いしていない顧客様も当然増えますし寂しい部分もございます。以前はセンシティブに捉えて時に病んだりしておりましたが、年代的に家庭を持つ方が増えますし環境も大きく変わりますし、ある程度仕方がない事として咀嚼できるようにもなりました。逆に言えば新しいお客様との出会いもその分増えたりと、それこそ人生と似ているなって思います。そういった一種の巡りへ思いを傾ける度、「変われてないのって俺だけじゃね?」と思ってしまうのですが、ASKYYがその代役を果たしてくれているからまぁいっか笑 と思ってます。

話は10年云々のところに戻りますが、「この目で見てきた10年越え選手だ 一発や二発で調子乗ってろ」とyzerrがsouthsideflowで結構前に歌ってましたね。うちも一発屋でなく、一過性のブランドでもなく、一つのブランドとして貫禄や箔がついてきているのでしょうか。定かではありませんが、それはこの先の数年後、数十年後にどこかで評価されるような事かと思います。今後も他所は他所、我が道を行き物語を進めていきます。

この8年を総合し俯瞰した時、少し前はパリへの出展など「わかりやすい挑戦」をお客様も感じられたかもしれません。ここ数シーズンはそれがなく落ち着いたねってみられることもあります。勢いがなくなったと思うお客様もいらっしゃるでしょう。「ミシュランで3つ星を取る」のような明確さがそれにはあるので物語の展開としてもキャッチーで確かにわかりやすかったと思います。ただ、その目先の物語の展開を優先しそれに乗ったとしても、もう同じ過ちは繰り返すつもりはありません。正直またパリに出すだけなら、いけます。次で4回目というノウハウもありますし言ってしまえば出すのは簡単。しかしちょうど1000話の時に語ってますが本質は「出展」ではなく「展開」をしなくてはいけない。挑戦は挑戦でも肩書きの為なんて本末転倒ですし”無謀”は違う。僕は少なくとも10年目が目前となった一端の経営者。そのための根下ろし期。よくワンピースの話で例えますが中だるみに見えて実はそこに重要なタームがあったり、伏線が多く存在しています。今はそんな期間なのかもしれません。とはいえ、そんな伸び伸びやるつもりもなく・・この後の話に結びます───────

そう遠くない未来の話。僕は「始めた」からには「終わり」を綺麗に片付けなくてはいけないと思っています。昔からそんな性格で、全てには終わりがあるし、永遠はない。それだからこそ、そのひとときが輝くもの と考えています。だからこそ10年という節目を間近にし終演、終幕を強く意識するようになりました。

「ASKYYは物語」と昔のブログから散々申してきておりますが、それはこの考えが根底にあるからです。物語である以上終わりはあるし、終わりがあるから始まりがあった。そう考えるとカウントダウンは既に始まっています。その意識を持つことで一層ASKYYへの情熱と愛が高まり、姿勢を正してくれることにも気づきました。時間という有限の財産がどれだけ貴重なものか、改めて理解できたことで25ssのコンセプトである「償い」というテーマ性も生まれました。その25ssはプレオーダー期だけでみても前期前々期を上回る結果を残すことが出来ており、改めて、いつもご愛顧いただいているお客様方には感謝申し上げます。実直に。でも、自由に。今後掲げた目標にどこまで近づけるかわかりませんが、エンドロールが流れる頃にASKYYでしかなし得ることの出来なかった、たった一つのトロフィーが飾れていればいいと切に願います。

「ひとときの輝き」、今は皆様と共に過ごせたら幸いです。

ではまた。

2025年3月吉日 著者近影

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