今期は23ss,23hs,Extraと過去一長いコレクション期間でした。長いお付き合いありがとうございました。
ASKYYにとっての春夏期はいわば実験的に模索する季節。普段リリースしない遊びアイテムや既成要素を更に強くご提案していくシーズンという捉え方は引き続きでして、例えば22ssはレオパードだったり、23ssは盛り盛りのアイコンやピンク系が台頭しました。それゆえ例年同様、難しいアイテムやひと癖強い作品も多かったかと思いますがいかがでしたでしょうか?
お客様のお好みも異なるかと思いますしそれぞれ良し悪しのムラはあったかと思いますがたくさんのお客様にご購入頂くことが出来ました。今期も無事終えることができ改めて感謝いたします。ありがとうございました。
陽気な春夏の季節に放浪していたいわばアウェイの冒険も終わり、ここからはホームに戻る”秋冬期”が到来します。
これは毎年訪れる一種の反動に近いもの。
ラフに着る事が難しいというアイテムは少なく、使いやすく、いい意味で保守的になる季節。
ということで改めて、ここからはいよいよ23aw。今月後半よりご予約期間に突入します。
ただ、始める前に新しいシーズンに対する思いをアウトプットし整理したくて。例年とは大きく変わる部分もございますし今思っている事を書き綴りました。お時間がございますお客様はご一読くださると嬉しいです。
あるべき姿
初めてコレクションとして揃えた2018ssから2023ssまで、数えて11シーズン。次の23awで12回目のコレクションを迎えます。1シーズン最低20型作っているとしても単純計算で220種を優に超える型数を作ってきたことになります。(一点ものやドロップ企画、2017年代の作品も含めると多分300ぐらい)さらに色展開数まで合わせると倍増。
この数字、みなさまは多く感じられますでしょうか?
世界的に大きいブランドでしたら1シーズンのみで多分そのぐらいは軽くいく数字なんですね。(昔バイヤーの時に行ってたBALENCIAGAやRICK OWENSのパリショールームは全型見るだけでも半日かかる大仕事)社内だけでデザイナー数十人いたりしすることもあるでしょうし、まぁそうであってもおかしくはないですよね。
それに対しうちのようなインディーズの場合は、限られた型数と制約のもとで精鋭を整えていきます。血を濁さず薄まらぬ様に精査された濃度100%の作品群。
というのも、企画デザイン、マーケティング、ブランディング、生産管理、営業、展示会、プレス、卸売、直営店舗管理、接客、web、配送、販促、在庫管理、そしてパリ出展まで そのほとんどを自らが一貫して運営していますから、「0から作って、ご購入いただくまでの100までを見届けたい」その純粋な気持ちは今も今後もずっと変わりません。もちろん前述の様なレベチブランドや大きい会社と比較するものではありませんが(リスペクトしている)、うちはそれだけ純血ということです。
もともと僕自身、作った人の嗜好や製作意図を知った上で初めて物を買いたい という思いが強いので、このASKYYの場合もそれがお客様にダイレクトに伝わる様なブランディングを心がけて今のスタイルが確立されています。
ものを売買する という本質を求めた場合、制作者のあるべき姿とはまさにこのことだと思っています。
囚われていた思考
話は戻りますが、もう12シーズン目でいよいよ300型ぐらいとなると、いよいよ作っていないものはないんじゃないかという領域まで来たように思います。お恥ずかしい話、ここ数シーズンはその「作ってないものは他にないか?」という部分に必死になり、ある種ビジネス的観念に縛られていた自分が居たのは否めません。
しかし、型数300を総合した上で見えたきた「今の景色」に到達し、改めて気付かされたことがありました。今までのそのやり方は間違ってはいなかったにしても、
ここからはその視野ではいけないと。
1月のパリ出展の際に俯瞰して見えたASKYYも相まって、自らの心底でぐつぐつと改革が起こっていきます。その燃料を使い、呪縛を解放すること。それから過酷な製作期間が始まりました。
そして、僕は全てをリセットしました。
「18ssから23ssの今まで」と「23aw」のこの狭間の創作期間。
その改革が起きていたのはちょうどこの期間。ほぼほぼ出来上がっていた23awのラインナップも、上記の気づきによって全てリセットしたのです。いちから製作活動をやり直しました。
カレーを作ろうとしてて、肉じゃがにしよう とかではありません。
カレーを作ろうとしてて、海鮮丼にしよう みたいな。
それだけの大どんでん返しがあったのです。この例えもよくわかりませんし、ほんの数行足らずで急展開にまとめてしまっていますが具材さえも変え構成から全てやり直したという嘘のような本当の話。ゆーき君はこれを知る唯一の人物ですがガチであたおか上司って思ったかと思います。もうほぼほぼ完成していた23awのラインナップが一夜にして消えるんですから。
そうして出来上がった新たなコレクション
300を経た視界を持ち合わせ全て作り直した新たな23awコレクションはきっと、「これだよこれ」という一皮剥けたASKYYをお見せできるかと思います。ぜひご期待ください。本来はこのアナウンスで終わりなのですが、
今季はいつもと違う動きがございます。
それこそが───────。
直営店不売品の存在
です。直営店で販売するラインナップ(1Week1Release)とは別に、卸先様・ANNEX限定のコレクションが今期登場します。
過去の名作たちを今の気分で甦らせた貴重なアイテムたち。新しい生地に載せ替えていたり、新色があったり。すでにご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、前回のPARISで展示していた作品です。
※さきほど全リセットしたコレクションとはまた別のお話です。
大袈裟にいうと今期は、
2つのコレクションが並行して販売されます。
23AW ARCHIVE COLLECTION (卸先様・ANNEX限定)
23AW COLLECTION (直営店・卸先様)
つまるところ情報量は単純に2倍。希少性や新感覚をさらに楽しんで頂ける異質なシーズンとなります。(LOOKもその分2回分ご用意。アーカイブの方はLUCENTMENT様に取り上げて頂いた際に一部掲載頂いておりました)
直営でもアーカイブコレクションのご案内は紐付けさせていただく予定ですが、お客様も各卸先様を随時チェックして頂ければ幸いです。今後の流れですが、7月からはそんなアーカイブコレクションからご予約品3-4型ほどを直営にて受注生産。
それが終わったら通常のコレクション1w1rがスタート。
情報とスケジュールをまとめます。
①23AWはコレクションが2つ存在。
②1つは通常の新作コレクション、もう一つは名作アーカイブコレクション。アーカイブの方は基本卸先様限定。一部ANNEXにて販売予定
③明日よりアーカイブコレクションのLOOK全ページを公開
④公開後の7月後半にアーカイブコレクションより3,4型を直営店・直営ECにてご予約開始
⑤8月中旬に新作コレクションのLOOK全ページ公開
⑥8月後半より新作コレクションの1WEEK 1RELEASEが直営店・直営EC・卸先様でスタート
今年も他ではないようなやり方で攻めます。
メジャーではない、インディーズのやり方がやはり性に合ってますね。王道や常識はうちに必要ないし役割でもないし「らしくない」。これは思考停止せずに考え辿り着いた必然。初心と原点に帰ります。
最後に
最初のお話に戻りますが、今回のアーカイブコレクション、新作コレクション、そして全てリセットしたもう一つのコレクション、今期は実に3コレクション分を創っていました(忙しさは言うまでもありませんが‥)。5年ほど経ったらさすがにデザイン出てこなくて苦しんでるんじゃないかってブランドを創った当初に思ったこともありますが、まぁその気配は未だにありません。 まだまだまだまだ作りたいものがあります。
やはりデザインが好きなんでしょう。
デザインが思いつかず苦しむことは、この先もない様に思います。なぜならその発想の起源は常にお客様側にあるから。自らが立つお店で耳を傾け、幅広い知見を持ち、汲み取り、次への企画へ反映させる。当然それだけでなく、自らのしたい事や今はこれがかっこいいと貫く意志、よそを見ない自信と経験、或いは数字を踏まえた分析などを絡ませ具現化する。これが現場に立つデザイナーだけが持ち得る無敵の武器かと思うのです。
例えばアーティストや画家などの表現者は”スランプ”がつきもので、苦し紛れに生み出した作品やそれを乗り越えたものが傑作となる という話はよく聞きます。しかし僕はスランプという捉え方をしたことがありません。辞書や概念にないという表現が正しいかもしれません。作り手は作り手である以上常に苦しいものだしその苦しみがあるお陰で生まれてくるものがあることも知っています。自分の分身みたいなものですからね。何をやってもダメ、何をやってもうまくいかないから時には何もしないことが大事 という言葉もよく聞きますが、全然腑に落ちなくて。僕の経験則ですがそこには衰退しかありません。
「何をやってもダメ」ならとことん死ぬ気でやって、もっとダメにならないと到達しない領域が確かに在ります。スランプは怠慢の現れ と自分は思います。
久しぶりにデザインについての持論を述べてしまいましたが、自分に言い聞かせている部分があるのかもしれませんね。さまざまな思惑を乗り越え次のコレクションを作り上げました。季節の変わり目は、特にASKYYを想います。
最近ASKYYを知って頂いたお客様も、引き続きASKYYを愛用頂いているお客様も、しばらくASKYYを離れていた顧客様も、次のコレクションは進化と安堵を感じて頂けるコレクションと自負しています。どうぞご期待ください。長文失礼致しました。
というわけで、
まずは、アーカイブコレクションのLOOKBOOKの方から。

明日よりインスタにて公開します。
いつも通り1日3ページずつの連投となりますがどうぞお付き合いくださいませ。
23AWもどうぞよろしくお願いいたします。
ASKYY TOKYO FLAGSHIP