
22awのパンツでいえば、ようやく2型目。
ATELIER PANTS 3RDに続く新型を今日はご紹介いたします。
最初にお伝しておきますが、今日はまじで長文になりました。
今回ばかりは雑誌1冊読んだくらい体力を要するかと思います、、でも読み応えある内容になってると思うので1文1文お読み頂ければ幸いです。
秋の夜長ですし、コーヒー片手にでも。
ギミックは馴染みのものなのでお客様も見慣れた部分があるかと思いますが、ASKYYとしては新たなシルエット。
それこそが今回ご紹介する新作のフレアパンツ。

感覚的な話ですが、フレアやブーツカットってたしか70年代、00年代に大きな波がありましたよね?ヒッピー的カルチャー。
そして時は巡りこの20年代の再熱。
もし苦手意識や固定概念があるお客様は、それを一旦忘れ、このブログを読んで頂ければと思います。20代前半あたりのお客様にとってはその形自体新鮮で新しいものに映るのかもしれませんね。


特にレディースでは定着していますが、メンズではまだまだな印象。
僕も世代としてモロにかぶってないっぽいですが、作ってみて履いてみて思ったのは新たな発見の連続でした。

まぁ何よりも脚が綺麗に見えるっていう。
オーバーサイズが台頭してるこの時代においては必然だった気もします。ワイドパンツからの次の展開例。上にボリュームがあったら足元にもボリュームある方が論理的にも納得。
アトリエパンツのミリタリ版でも「裾の形がフレアになる」というギミックは入れておりましたが、今作は直球ストライクで寄せた作品。
旬という言葉でおさめるのもあまり好きではありませんが、そういったバイアスがかかっているにしろフレアの付加価値や及ぼす影響を見直すいい機会となったのです。

今はその旬も少し落ち着いて安定期に入った感覚。
これが定着するにしろしないにしろ、メンズでは結局定番の形ですから(リーバイスで言えば不朽の517がありますもんね)、このタイミングで製作してます。
個人的にこの再熱の波を一番最初に感じだしたのは、今や流行の大半を生み出しているUSラッパーたち。



ヤンサグの話題が出たので、ランウェイに侵入した大好きな事件の画像でも置いときます。


話は逸れましたが、
リアルでいうと今はレディースの影響が大きいですよね。
そして決定打は世界のユニクロさんでもフレアパンツのリリースがあったこと。世間にも徐々に拡がり市民権を獲得したということなのでしょう。
と、まぁ色々流れを書いてみましたが僕もそういった流行の起点がどうこうとか詳しいことは難しくてよくわかんないっす。
ASKYYのフィルターを通して製作したフレアパンツ、公開いたします。
NAPOLEON FLARED SLACK

Code : 3/7
Season : 373
Model : M18
Color : GRY,BLK
Material : polyester57%,rayon33%, acryle7%,polyurethane3%
Size : 1,2,3
フロントのボタン、裾のボタン。
無数のボタンによって生まれる高貴な印象。

ASKYYでは馴染みの「ナポレオンシリーズ」に落とし込みました。
LOOKのコーデを考えてる時や、

それこそリアルに着る場合のコーデを色々試してみましたが、


トップスはオーバーサイズやカジュアルなものが相性良いですね。
上がタイト系でももちろんいいのですが、出来るだけ”崩すポイント”は必要になってくる気もしました。それは、素材感だったり、或いはシルエットだったり。
履くサイズのチョイスだけでも雰囲気が変わります。

今回は新しいシルエットのご提案なのでコーデの数も2倍。2色で8パターンという気合の入り方。画像いつもより多めにお送りいたします。きっと見慣れていただけるかと、、
まだまだ隠し持ってるLOOKの別ページを新たに公開しつつ、

細部から紐解いていきます。
歴史
まず初めに、ベースとなった形をご紹介。
初期「ナポレオンシリーズ」のパンツ。

(from 2019aw look)
当時はスウェット素材、

(from 2019aw)
そしてその後スラックス素材で展開しています。

(from 2020ss)
斜めに配置したフロントのクラシックさに対して、しっかりある抜け感。
ほどよくルーズな股上によって、それは調和されていました。
着用した場合、トップスの裾でボタンも隠れてくれるのでそのわきまえたデザイン性やさりげない主張はとても心地よいものとなります。
今作はそのベースに加え、
ATELIER PANTS 2NDのギミックを継承。

(from 2021ss)
言うなれば「NAPOLEON PANTS」×「ATELIER PANTS 2nd」とお伝えするとわかりやすいかと思います。
単純な足し算ではなく、それは掛け算と化す。

掛け合わせの良いところのみ抽出され、相乗効果を促すものになりました。
数ミリの縦線がもたらすもの
で、その”足し算ではなく掛け算” についてですが、点と点を結ぶだけの足し算ではなく、掛け算に成る為のトリガー的要素はやはり必要と思っておりまして。

それがこの新しいアプローチの”ピンタック”となります。
細かいんですけど、数mmだけつまんで縫い合わせていることにより、スラックスのようにプレスされた「ちゃんと感」を常に維持。

すなわちアイロンいらず。
このタックによって縦方向への視覚効果が生まれるので美脚っていう意味では尋常じゃないです。とにかくスタイルよく見えます。

フレアは今まで履いてこなかった分、純粋な目で見ることができるのですがこれは皆様にもお試しいただきたい感動的なフォルム。
足が長く、身長も高く見える。


スキニーやストレート、ワイドなど多くの形がある中で、スタイルを良く見せる っていう点においてはずば抜けている形。
コーデやシルエットに関しては後半に大量掲載するので、その前に細部をご確認ください。
フロントボタンのおさらい
ナポレオンたる所以。

結局見えてくるのは第4、第5ボタンぐらいなのでそこまで主張はなく。

内側にもボタンを設置しているので、もたつきもなく固定できます。

一方で、パンツインした場合も差別化できるポイントになりますよね。

フレアならではのこなれ感。たまにはこんな感じも。
せっかくだったらシャツイン系のスタイリングも楽しんでいきたいところです。
ちなみにLOOKでもシャツイン。

めちゃくちゃかっこよい。フロントのデザインが活かされます。
裾のボタン

普通のフレアは作りたくないっていう気持ちは当然ながらもっていたのですが、今作のこだわりは、フレアを筆頭とする「裾」。
いつも通りのジップではその意味をもたず合理的ではありませんし、普通のスラックスっぽい仕立てはそれこそ巷に溢れています。
コンセプトはナポレオンパンツの”旬版” っていうイメージもあったのでそのナポレオン要素といえば、、必然的に導かれたのがATELIER PANTS 2NDで展開していたアプローチだったわけです。

フレアとの相性がとにかく良い。


クラシックだけど現代的。品があるけどルーズでワイルド。
このコントラストが気に入ってます。
素材
素材は先日リリースしましたATELIER PANTS 3RDと揃えています。お持ちの方は既にそのトロみをご体感いただいているかと思いますが、とにかくストレスのない生地感。

同じ素材ですが、形が違うと全然印象も変わりますよね。
こちらは完全にスラックスの見た目に変化。
特に新色でもあるGRYは品の良さが際立ちます。

おさらいの為もう一度生地の特徴をご説明。

中肉厚のトロみある生地。大変伸びが良いジャージーでソフトな着用感。
吸湿発熱・保温機能を持ちながら、内部のムレは外に逃がす快適な素材。
ハイテクと着心地の両刀、
それだけでなくあからさまな光沢を嫌うASKYYに合う程よいツヤ感。

この素材、ほんと優秀で惚れ込んでます。
ミリタリーパンツの時はハードなミリタリー要素を緩和する要素として、一方で今回は形を生かす役割として機能を果たしてくれています。
みてください、この落ち感。。

形にドンズバすぎます。アトリエパンツ3rdと同じ素材とは全く思えない。
アイコン
ASKYYのアイコンであるツインベルトループは常備。

ヒップ周り
極力シンプルな仕上げ。

シルエット
ここからは肝心のシルエットについて深掘りしていきます。
フレアフレア言うてますけど、実際はそこまで強調されたフレアではありません。


まじで黄金比探し続けました。
股下の長さも裾幅も。

もしフレアで細身すぎても昔な感じですし、逆に太すぎてもヒッピー感が出て違いますよね。
脚が綺麗に見え、かつ旬なバランス。ストンと落ちて裾でワンクッション。
意識したのはASKYYと合うバランス。
裾の長さは履く位置でご調整ください。


左が腰骨より上、右が少し落とした場合。


腰で履いてルーズにボリュームをもってくるか、腰骨より上で履いてスッキリ見せるか。
これだけで印象がガッツリ変わりますのでお試し頂ければと思います。
LOOKだとわかりやすいですね。
馴染みのこのLOOKはウエスト位置をがっつりあげてて、

こちらは腰パン気味。

丈感気になられるお客様はお直しもいたしますのでお気軽にお申し付けください。通販のお客様ももちろん可能です。(一番下のボタンを削って丈を詰めてもバランスは崩れないのでご安心ください)
色展開

定番BLKにGRY。
言うても新しいシルエット。
取り入れやすいのは馴染みのBLkかと思います。

てことで、シンプルに黒がおすすめ。
一方で、GRYはまさに定番のスラックス。
最近のASKYYではリリースがなかったテイスト。

目地の美しさ、ボタンとのコントラストが目を引く一品。
色味も明るすぎないトーン。秋冬のカラーリングにも相性が良いかと思います。あえてボロボロのスウェットとかニットで着崩したい。

サイズ感について
僕(178cm67kg)でGRY、BLKともにSIZE2を着用

ゆーき君(177cm57kg)はBLKがSIZE1、GRYがSIZE3を着用。

ウエストありきかと思いますが、丈の長さでお考えいただくのも良いかと思います。
例えば、SIZE2をお選びいただいて、丈はSIZE1の長さに修理とかも可能。
ゆーき君がsize3を履いてるのはこんな感じ。

ウエストはとにかくゆるかったのでベルトしてます。さすがに大きいですが、ルーズに履きたい方向け。この裾の溜まり具合も逆に良い。
コーデについて
一番肝心なスタイリング。
基本は大体合いそうです。今っぽく合わせにいくなら「ハズし」 がポイント。下はどうあがいても小綺麗になるので、上はなるべくラフなアイテム。
オーバーサイズが一番イージーですね。
ざっくりニット、ざっくりスウェット、ビッグシルエットあたり。


グレーは黒で締めるか同じトーンで合わせていただくのが個人的に推し。
グレーのもつ上品さを破壊していくイメージで取り入れてみてください。
今までリリースした22awの中ではナポレオンシャツのオーバーあたりが完全一致。もちろんレギュラーでも合います。ライダースブルゾン等の細身系も問題ありません。

まだ7週目なのでそこまで型数多くないのですが、今後オーバー系のアイテムが出てくるのでその辺と是非合わせてほしいです。で、先に小出しさせていただくとこんなアイテムも待っております。

ということで、巷でよく売ってるラフなオーバーサイズパーカーでもなんでも大丈夫です。このパンツによって一気に高く見せてくれるポテンシャル持ってますから。
僕の語彙力ではなかなか伝わらないので「レディース フレアパンツ コーデ」でグーグル先生に聞いてもらうのが一番スッと入ってくるかと思いますw
価格
初期のナポレオンパンツは¥35,000でした。
今回は素材も変えて形も変えてギミックも増えてるので想定よりめちゃ高くなってます。。
でもですよ、、さすがに怖いですよね。こういった新シルエットへのベット。
というわけで、もうこれはセオリーを無視した価格設定。
¥38,000(税抜)となります。是非ご検討くださいませ。
販売方法
いつも通り土曜12時から発売となります。
お直しについて
実際履いてみないとってところあるかと思います。通販のお客様はご購入後の裾のお直しも承りますのでその際はお店まで送付頂ければと思います。

先ほども記載いたしましたが、ボタンを1つ減らしてもバランスは崩れません。
がっつり8分丈ぐらいにしても良さそうです。
実際僕も迷い中。ボタン1つ分くらい短くして

このくらいにしよかなって。
ご購入と同じタイミングで直したい ってお客様は専用のカートもお作りしてありますのでそちらより別途ご購入くださいませ。ただ、早々に完売する可能性がなくもないので先に本体をご購入頂いてから後ほどお直し分をご購入頂いた方がよいかもしれません。
店頭も通販もお直し料金は¥3,900となります。(通販は別途送料を頂きます)
生産数について
生産数に関しては、新しいシルエットのご提案なので多くは作らずいつもより少なめとなります。パンツということもありさすがに即完はないと思いますが、じっくりとご検討頂ければと思います。
最後に
新たなご提案の多い今シーズン。

これでもアパレルの端くれなのである程度時代の潮流を汲んで落とし込みます。じゃないと5年も続かない気がする。(たった5年で何を言ってるんだ)
「丼ぶり屋が丼の具を変えて時代に合わせても、ベースである白米は変わらない。」
それと同じで、ASKYYもまた確固たる芯があるからこその変化に順応していきます。(丼のくだりはカンブリアで誰かが言ってた例え)

気軽に取り込んで頂けたら幸いです。お色で迷われる方は、BLKかと思います。
インライでも履いたりしますので(多分)どんな感じかわからない方は是非ご覧ください、また追ってご案内いたします。
それでは、皆様のご購入を心よりお待ちしております。

▽
NAPOLEON FLARED PANTS
GRY https://www.askyy-shop.com/items/67175066
BLK https://www.askyy-shop.com/items/67072053
ASKYY TOKYO FLAGSHIP Appointment ▶︎ info@askyy-official.com