本日を持ちまして2018年の営業を終わります。
皆様ありがとうございました。
長文ですが、今日は最後まで一言一句読んで欲しいです。
この1年は年間の休みが多分トータルで30日くらいと全力で駆け抜けてきましたね。代償として物欲性欲などのあらゆる欲がなくなりました。つまるところ男としての魅力は終わりを迎えまして。
控えめに言ってASKYYに対する欲だけが圧倒的に肥大しました。
そんなかっつめ状態だったこともあってあらゆる部分で至らない部分が多く、お客様にはご迷惑をお掛けしたこともございます。日頃のご愛顧もたくさん頂きました。
改めてありがとうございました。
振り返れば「ASKYYらしさ」という曖昧で無形の像だったものが、少し輪郭を帯び、視覚として捉える事が出来てきた1年だったと思っています。
ブランド設立時も展示会時も、アパレル業界人には厳しいことを言われたんですね。
ブランドとしての特色がない、売りがない、個性がない、何系かよくわからない、類似ブランドとの差がない、この時代にはそぐわない。
表面上では調子よく気丈に振る舞いますが、誰も知る由もないその孤独と焦燥は次第に膨れ上がりました。
いつものように、ぼんやりと光るYのネオンのもと、
終電まで居たって、終電なくなったって解決するわけではないのに。
悩む日々。
本当に悔しかったです。
あの時の感情を忘れることはないでしょう。
しかし、
うちの顧客様だけはしっかり「ASKYY」を見て、ソレを分かってくれていました。
ロゴがついたような掃いて捨てるほどあるアイコニックなものでは当然なく、
論理的な合理性、繊細なレイヤード、揺らぐパーツ、クリーンで高潔なマテリアル、緩和と緊張。
言葉で表現する事は困難ですがそれぞれの細部が、ASKYYという「ブランドイメージ」を形成しています。そして、それを具現化し確立の方向に導いてくれたのは紛れもなくお客様方です。
服を見て頂いている時、「この辺がASKYYっぽいですよね」「他にはないですよね」と。そんなふとした言葉達にどれだけ救われてきたことでしょう。
お会いできていない通販のお客様方も本当にありがたいです。
素材や質感、勿論サイズ感などは写真や文章、僕とのやりとりでしかご判断できない中、高い買い物をしていただいているのですから。
言葉はなくとも、認めて頂けているんだなと大変嬉しく感じていますしこれでいいんだって、もっといいのつくんなきゃなって思わせて頂けます。
いつのブログでも「成長を見守ってください」とお客様にはお願いしてきましたが本当に感謝しかありません。
うちはうちらしく、今後も表現していきますね。ありがとうございます。
冷たい風が吹く山のふもと、ふと周りを見渡せば、今ではたくさんのお客様に見守って頂けている暖かい感覚があります。
山から転げ落ちないように。
道しるべを示し迷いのないように。
諦めかけた時に鼓舞の声が聴こえるようすぐ近くに。
ASKYYがブランドとして正式に立ち上がってから次の19SSで3シーズン目に入ります。
新参という言葉は時に強力な武器となりますが、一種の「甘え」という側面があることも知っています。しかし新しい年、一つのブランドとしての立ち位置を確立させる為、新参の枠から飛び出す為、そして何よりお客様から頂いたその勇気と成長を武器に…
2019年───────、
ASKYYは世界で勝負していきます。
それは設立間もないブランドにとっては大きな挑戦となるでしょう。
濁流の中を逆に進むようなものです。
「来年の抱負」とはよく言いますが抱負ではなく必ず有言実行してみせます。
もし失敗したら、まだ早かったねって笑ってくださいね。
そして、店舗のこと。
ASKYYの成長速度に伴い、店舗に於ける様々な問題も解決しなくてはいけません。
上記に挙げた今後の海外展開のこと、忙しくさせて頂いており僕だけではキャパが限界にきていること、更なるステージへ進む為、ASKYYにとって最善となる方法は何か。
以前のブログでもつぶやいてはいましたが、簡単に言うと近いうちに
場所を変え第2章に移りたいと思っています。
場所は勿論、地に足をつけた代官山。
思い立った時から既に行動してしまうタイプなのでこれはそう遠くはないと思います。
その際はまたご案内させていただきます。
ここ1年で変化したものはASKYY以外にも、うちがセレクトしているブランドにもあります。決してブレているわけではなくそれこそが「セレクトショップ」の性格・性質であると思っています。
ただうちの場合はあくまでもASKYYのコレクションに合わせ買い付けていますからシーズン毎に変わるのは当然ちゃ当然なのですが。
今後はそのリンク性とは別のベクトルが必要だと感じています。次のステージに行くためにASKYYをとりまく環境と相互作用を、もう一度掘り下げてみようかと思います。
現在水面下で動いているプロジェクトがあります、是非ご期待くださいませ。
僕にはやりたいことがヤマのようにあります。
創造したいものもヤマのようにあります。
それで誰かの気持ちを動かしたい。業界を、世界を、前進させたい。
どんな形であれ人の役に立ちたい。本気でそう思っています。
贅沢なご飯を食べているそのお金があったらもう1着分でも在庫を作りたいと考えます。
僕が寝ている時間、地球の裏側では幾つもの創造性ある作品が毎秒生まれていて、眠ることにさえ罪悪感を覚えることがあります。
「そんな生き急いでどうするの」と言われますが、
生き急がない理由がどこにも見当たらないのです。辛いなんて思ったことはありません。
なぜなら使命と考えているからです。
今は、その服を着て喜んで頂くその感情の為に、僕は毎日働きます。
お客様と一歩ずつ歩み、切り開いていく未来は閃光のように明るく、とても満ちたものです。
2018年最後に。
「誰がデザイナーか」は決して重要ではありません。
最も重要なのは、「誰が着るか」 です。
誰かが言いました。
「デザイナーは誰ですか?」
僕「、、、、非公表です。」
来年もどうぞ宜しくお願い致します。
2018.12.28著者近影
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